台風と体調不良

  • 2023.09.25

台風の多い時期になってきました。9月は太平洋高気圧が勢力を弱めてくるので関東付近に台風が接近してくることが多くなってきます。当院の気象病外来を受診する患者さんの中でも台風による体調不良を訴える患者さんは大変多いです。 実際、当院の気象病外来開設のきっかけは20年ほど前の院長の家族の「太平洋に台風ができると体調が悪くなるのよ」という言葉でした。

当時は気象病というのは日本では全く認識されておらず、院長も「聞いたことないし、そんな遠方の影響を受けるとは考えにくいけどな」と思っていました。 以前からメニエール病に関しては低気圧通過時に発作が起こりやすいことは知られていましたが、その他のめまいや耳鳴、倦怠感、頭痛に関しては教科書に記載はありませんでした。耳鼻科医としてめまいの患者さんの中に天気が悪くなったり、台風が近づいたりするとるとめまいがするという方がいることに気づきました。
そして、愛知医大の佐藤先生が「天気痛」と名付け、最近ではメディアでも天気による体調不良も紹介されるようになりました。

台風は巨大で強力な低気圧です。通常の低気圧でも体調不良を起こしてしまう方であれば、台風では遠方にあっても影響を受けることがあると思います。院長の家族のように太平洋の南海上で台風ができるときに体調不良になる方も少なからずいらっしゃいます。
気象病同様、気圧のセンサーがあるとされる内耳の調子を整えたり、自律神経のバランスを良くすることで改善する方がいらっしゃいます。お気軽にご相談ください。