現在新型コロナウイルス感染拡大に伴い、Bスポット治療の新規受付を停止しております。受付再開はホームページにてお知らせ致します。ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願い致します。
Bスポットとは
Bスポットとは鼻の奥、口から見ると口蓋垂(のどちんこ)の裏側にあり、医学的には上咽頭(鼻咽腔)と言います。
この場所は鼻を通った空気が一番始めに当たって方向転換する部分で、吸気中の塵やばい菌がたまりやすく、たびたび炎症を起こします。風邪の引き始めは、ほとんどがこの部位からです。しかし、のどの一番上に位置する上咽頭は、内視鏡を用いない限りその状態を正確に把握することが難しく、耳鼻咽喉科以外で治療する機会は少ない部位でした。
まず、当院では上咽頭(鼻咽腔)の状態を内視鏡(電子スコープ)で確認し、Bスポット 療法の適応の有無を判断します。検査自体は痛みが殆どなく、検査後すぐにスコープで撮影した画像を見ていただけます。
治療方法
上咽頭(鼻咽腔)に対して、消炎作用と殺菌作用をもつ塩化亜鉛という薬剤を直接塗布していきます。実施時間は約1分程度と短く済みますが、塗布している際は、炎症を起こしている部分にお薬を塗るので、少し痛みを我慢していただかなくてはなりません。
個々の症状・炎症の度合いにもよりますが効果が表れるまで時間差があり、改善が見られれば週に1回から10日に1回のペースで通院していただきます。
Bスポット療法で効果が期待できる疾患
- のどの違和感・痛み
- 後鼻漏(鼻水がのどに流れ込む感じ)
- 耳閉感
- 頭重感、肩こり
- 自律神経失調症
- その他、膠原病、IgA腎症、アトピー、喘息、めまいなど
Bスポット療法を実施することで、のど風邪以外の様々な症状・疾患に改善と効果がみられた症例があります。しかし、Bスポット療法がなぜ効果があるのかは、確固たる根拠がまだ示されていません。そのため症状に適した、各診療科の専門医の検査・治療を継続していただいた上で、補助的な治療法としてBスポット療法を受けていただく事をお勧めいたします。
Bスポット治療にあったての注意事項
- 上咽頭の炎症(赤みやただれ)が強い方ほど、薬がしみて痛みが出ます。痛みが強い方は数時間、ときには翌日まで痛みが残ったりする場合もあります。痛みが強いということは、これは効いていることの表れでもあります。痛いからといって治療を中断しないようにしましょう。
- 薬を塗った後、口や鼻から出血(多くはつばや鼻水が少しピンク色。もしくは少々の赤みがつく程度)することが翌日くらいまで続くことがあります。
- 薬を塗った後、鼻水や痰が数時間くらい続くことがあります。これは上咽頭の粘膜が薬で刺激を受けておこるので心配はありません。
- 食事や飲み物は治療をした後の制限はありません。治療後すぐに飲んだり食べたりしても構いません。
- 治療をしている期間中一時的に、薬を塗る前よりも症状が強くなったり今までになかった、頭が重く感じたり顔が腫れぼったくなることがあります。
- Bスポット治療は補助的な治療法です。ネブライザー治療や薬など現在受けている治療は継続していただく必要があります。
- この治療は15歳以上の方を対象とさせていただいております。
新型コロナウイルス感染症の後遺症について
新型コロナウイルス感染後新型コロナウイルスは治癒しているにもかかわらず数週間たっても体調が回復しない、倦怠感、疲労感が続くという症状に悩まされる事例があります。会社、学校に行くことが困難になるほどの症状、家事や育児ができないほどの状態というような、日常生活を満足にすごせないほどの症状に悩まされる方もいるほどです。
当院では、新型コロナウイルス含むウイルス性の上気道炎を風邪などで発症した際に、ウイルスが消失した後も倦怠感や頭痛、めまいと言った症状でお悩みの方に対してBスポット治療(EAT)を行っています。
ウイルスの消失後、ノドの痛みが引いた後でも、上咽頭の炎症は残っており、上咽頭炎が引き金となり倦怠感などの症状が出ている場合があるからです。
新型コロナウイルス感染症の後遺症として
- 倦怠感
- だるさ
- 疲労感
- 喉の違和感
- 咳
- 頭痛
- 集中力の低下
- めまい、耳鳴り
- 動悸息切れ
などの症状がある場合は一度ご相談ください。
ただし、全ての症状が上咽頭炎と関係しているとは言い切れず、新型コロナウイルス後遺症についてもまだ不明点が多々あります。Bスポット治療が新型コロナウイルスの後遺症に効いたという報告を最近よく耳にするようになりましたが、どのような方に効いてどのような方に効かないかはまだ良くわかっていません。やってみないとわからないというのが現状です。まずは来院いただき、各症状に合わせて検査を行い亜鉛、ビタミン剤などの処方を行う場合もあります。まずは一度ご相談ください。