急性副鼻腔炎
鼻風邪をひいた後で、色のついた鼻汁がいつまでも治らず、鼻汁がのどに下がって痰になることがあるときは、急性副鼻腔炎になっていることが考えられます。
鼻腔から細菌が副鼻腔に入って炎症を起こすことが原因です。
頬や目の奥の痛み、頭痛、頭の重たい感じ、発熱などを伴うことがあります。
耳鼻咽喉科を受診して、お薬を出してもらったり、鼻処置や吸入などの治療をしてもらいましょう。
検査
鼻鏡検査、内視鏡検査、細菌検査などを行い、 CT検査も必要に応じ行うことがあります。
治療方法
薬物療法や、抗生剤の入ったネブライザー(吸入器)などを使った処置を行います。こうした治療をしても治らない場合や合併症が起こった場合には、手術を行うこともあります。以前は鼻から上顎洞(じょうがくどう)に特殊な針を刺して膿を吸引する上顎洞穿刺洗浄を行っておりましたが、最近では安全面からあまり行われておりません。
慢性副鼻腔炎
一般的に「蓄膿症」といわれることがあります。
急性副鼻腔炎を繰り返したり、長引かせたりすると、炎症が慢性化することでがあります。
副鼻腔と鼻腔の通り道が塞がれたり、粘膜の働きが悪くなっていつまでも副鼻腔に膿汁がたまったままになることでおこります。鼻汁がのどに下がる感じがいつまでも続いたり、頭や目の奥が重たい感じが起こります。
耳鼻咽喉科でお薬を出してもらったり、吸入処置や鼻処置をしてもらいましょう。いつまでも治らないときは手術が必要な場合があります。
検査
必要に応じてCT検査が行われます。内視鏡を用いて、鼻の粘膜や副鼻腔から流れてくる鼻汁を直接観察します。
治療方法
慢性化すると通常の抗菌薬では効果がありません。マクロライド系という炎症を抑える効果のある抗菌薬を通常(2回/日)の半量(1回/日)で3ヶ月ほど服用することで約70%の方が治ります。場合によっては、鼻洗浄が行われます。薬物療法の効果が乏しい場合は、内視鏡による手術を検討します。